立体裁断とは【ファッション専門のスクール監修】
理想のデザインの服を作るために大切な、パターンメイキング。
製図用紙上で型紙を作るイメージを持つ人も多いかと思いますが、ボディに布を当てて型紙を作る「立体裁断」という方法もあります。
今回は、立体裁断について解説します。
平面裁断との違いや、それぞれのメリット・デメリット、そしてパターンメイキングのスキルを活かしたモデリストの仕事について紹介しましょう。
目次
立体裁断と平面裁断
パターンメイキングには、立体裁断と平面裁断の2種類の方法があります。
厳密に言うと、CAD(Computer Aiding Design)と呼ばれる製図ソフトを使ったパターンメイキングもありますが、ここでは立体裁断と平面裁断に注目して解説していきます。
それぞれメリットとデメリットがありますが、どちらが優れているというわけではなく、状況によって使い分けることでさまざまな服の型紙を作ることができます。
立体裁断
立体裁断とは、人間の身体の模型であるボディ(人体)の上に、立体裁断用の布(トワル)を直接当てて、服を造形しながらパターンを作成する方法です。
ドレーピングとも言われます。
実際のシルエットを目で確認しながら、パターン作成が行える手法です。
・立体裁断のメリット
出来上がりのイメージを見ながらパターンを作成できるので、ドレープや身体にフィットするデザインの服を作るなら立体裁断がおすすめです。
・立体裁断のデメリット
1枚ずつ人の手で裁断していくので型紙にばらつきが出やすく、大量生産には向きません。
平面裁断
平面裁断とは、平面(製図用紙)上で製図し、服のパターンを作成する方法です。
人間の皮膚にあたる原型と呼ばれるパターンにゆとりを加え、デザイン線を入れ、パターンを展開します。
・平面裁断のメリット
計算によって寸法が決まり、統一されたパターンを作成できるので大量生産に向いています。
立体裁断に比べてサイズの修正も行いやすく、初心者にもおすすめの方法です。
・平面裁断のデメリット
立体裁断に比べると仕上がりがイメージしにくく、繊細なシルエットやフィット感を表現するのは難しいと言えます。
立体裁断の組み方
スカートのパターンを作るときに、立体裁断を組む流れを簡単にご説明します。
- 前中心線に合わせてシルクピン打ち、生地をボディに仮止めをする。
- ウエストから上の不要な生地を切り取る
- 作りたいスカートの形をイメージしながらシルクピンを打つ
- 後ろの生地も同じ流れで作る
- 前と後ろの生地を合わせてシルクピンで仮止めする
- 不要な生地を切り取る
- ボディの案内線に沿って、生地に印をつける
- 完成した生地を崩し、印を実線で結んで紙に写したら「パターン」の完成
エスモードのモデリズム
モデリズムとは「デザイン画から先の服を作るまでの仕事」のことで、パターンメイキングも含まれます。
服飾ファッション専門教育機関のエスモードではパリ本校のカリキュラムを取り入れ、一歩進んだモデリズムを学びます。
エスモードでは寸法にとらわれず、フォルムを重視したモデリズムを採用しています。
服のつくりが分かる目を養い、それを設計図に落とし込む技術を身につけます。
平面裁断と立体裁断両方のテクニックを使い、パターンの原理とそれによって現れる形を関連付けられるようになることで、スティリスト(デザイナー)がイメージする通りのパターンを作成できるでしょう。
モデリストの仕事
立体裁断や平面裁断のスキルを活かして働くのが、モデリストです。
モデリストとは、スティリストが描いたデザイン画を服に仕上げていく責任者のこと。
ブランドのマーケットやコンセプト、デザインを理解し、素材や色を配慮した上でパターンメイキングを行います。
さらに縫製指示を行い、製品の確認まで行うのが仕事です。
そのため、モデリストになるには立体裁断や平面裁断のスキルに加え、マーケティングやデザイン、縫製に関する知識も求められます。
パターンメイキングを体験してみよう
「自分で服を作ってみたい」「型紙作りがなかなか上手くいかない」
そんな時は、一度プロからパターンメイキングの技術を学んでみてはいかがでしょうか。
エスモードでは、オープンキャンパスで立体裁断や平面裁断の体験講座を定期的に開催しています。
講師や在校生がサポートするので、初心者でも安心です。
公式インスタグラムでオープンキャンパスの情報をお伝えしているので、フォローして気になる講座をチェックしてみてくださいね。
サマーセミナー2022開催のお知らせ
エスモードにて、2022年7月30日(土)、31日(日)、8月20日(土)、21日(日)の4日間に渡り、プロの講師や現役在学生と一緒にリアルな授業を体験できる、夏休み限定の「サマーセミナー」を開催致します。
用意している講座は全部で15種類です。
7月30日(土)の14:00-16:00には「パリ式立体裁断で作るヨークスカート編」、8月21日(日)の14:00-17:00には「パリ式立体裁断で作るブラウス編」の講座を予定しています。
モデリズム講師には、ファッション業界で活躍されている現役のプロにお越しいただき、彼らの指導のもと、立体裁断の基礎やテクニックを学んだり、実際に立体裁断で洋服制作を体験したりすることができます。
なお、7月30日の「パリ式立体裁断で作るヨークスカート編」の受付人数は残りわずか、8月21日(日)の「パリ式立体裁断で作るブラウス編」は、受付人数に達したためキャンセル待ちでのご案内となっています。
気になる方は、以下の申し込みフォームからぜひお申し込み下さい。
また、サマーセミナーについて知りたい方や、他の講座も気になる方は、以下のサマーセミナー詳細ページをご確認下さい。
>>サマーセミナー2022 講座一覧 | エスモードジャポン
まとめ
パターンメイキングには、立体裁断と平面裁断の2つの方法があります。
立体裁断はボディに布を当てながらパターンを作成する方法で、ドレープやフィット感のある服の型紙作りに有効です。
パターンメイキングのスキルは、モデリストの仕事に活かせます。
立体裁断や平面裁断といったパターンメイキングについて学びたいなら、エスモードがおすすめです。
オープンキャンパスなら無料でプロからレクチャーしてもらえて、どなたでも参加OKなので、気軽にお申し込みください。
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