テキスタイルデザイナーの一日とは

テキスタイルデザイナーとして働く女性

ファッション用の生地(テキスタイル)をデザインしていくテキスタイルデザイナーは、ファッション業界でも注目されている職業です。
しかし、そんなテキスタイルデザイナーが一日をどんな風に働いているのか、興味があるという人も多いのではないでしょうか。
一日の流れを見ていくと実は、といった一面もある、テキスタイルデザイナーがどのように一日働いているのかをテーマに、お話ししていきたいと思います。

テキスタイルデザイナーの一日の基本

テキスタイルデザイナーは生地をデザインしているだけではなく、さまざま業務を進めていきながら、デザインを行なっています。
どのような業務をどんなタイミングで進行させているのか、一日の流れをたどりながら見ていきましょう。

大まかな一日の流れ

午前

まず、テキスタイルデザイナーの出勤時間は企業によって異なりますが、おおよそが一般企業と同じ始業時間、もしくはファッション業界特有の遅めに設定されている傾向があります。
そして出勤したら、はじめにメールチェックを行なっていきます。
商品のテキスタイルを生む役割を果たすテキスタイルデザイナーは、プロジェクトにも大きく関わっているので、日々社内外の担当者からデザインの進捗、またはデザインの変更点を周知するためのメールや回覧が送られているので、その確認を行なっていくためです。

そしてメールチェックを終えたら、問屋街があるエリアへと足を運び、取引している生地問屋から打ち合わせに使用する見本として使うための生地を仕入れ、社内に戻ったら生地のチェックをすかさず行います。
問屋街は国内に行くことが多いですが、求めている生地を得るために遠方、さらには海外への出張するケースもあるため、すぐに社内に戻れることもあれば、数日後に戻るということもあります。
そして仕入れを終え、社内に戻ったタイミング、もしくは社内に戻る前に昼食をとる、というテキスタイルデザイナーが多いようです。

午後

社内での打ち合わせの様子

そして午後からはプロジェクトに関わる社内外のスタッフと打ち合わせや報告の会議を行なっていきます。
テキスタイルデザイナーは商品のテキスタイルという土台にあたる部分を担当するため、商品のデザインを担当するファッションデザイナーや、プロジェクトに携わる企画、営業などさまざまなスタッフと打ち合わせを重ねていきます。
プロジェクトのスタッフと何度も会議を行なっていくことで、商品に対する認識のズレをなくしていくことで、より良い商品作りを進めていくことも、テキスタイルデザイナーの立場としてとても大切です。

夕方

そして打ち合わせや報告の会議が終えたら、いよいよ生地のデザイン画を描いていきます。
打ち合わせで得た内容を元に、商品のイメージにより近い生地のデザイン画を考える必要があるので、集中して行ないます。
一つの商品だけではなく、プロジェクト内にある複数の商品のデザインを行なっていくため、没頭しているうちにあっという間に退勤時間、ということもしばしばあります。
定時で退勤できることもあれば、残業してデザインを仕上げることもあるようです。

休日・空き時間

テキスタイルデザイナーはメーカーの本社に勤務することがほとんどであるため、平日に働き、土日や祝日は休日というケースがほとんどです。
そして休日はテキスタイルデザインの研究のために、さまざまな形態やジャンルのショップに足を運んでいる人もいれば、仕事のオンオフにメリハリをつけるために、自宅でゆっくり過ごし、リラックスするという人とさまざまな傾向があります。

繁忙期

では、次にテキスタイルデザイナーの繁忙期について見ていきましょう。

納期前

忙しく仕事をする女性

テキスタイルデザイナーの繁忙期は、ファッション業界共通である納期前がとても忙しいです。
プロジェクトのデザインがなかなか通らないときや、デザインが浮かばないとき、さらには見本の仕上げ中のトラブルなどが起きるなど、納期が迫っているときは何が起こるかが見えません。
さらに、テキスタイルデザイナーは商品の土台と言える生地のデザインを担当しているため、作業が遅れてしまえば後の作業がすべて遅れてしまい、最悪の場合、生産ラインにも支障が出てしまいます。
そのため、納期前は深夜残業も増え、さらには土日出勤をすることもあるということを念頭に入れておくと良いでしょう。

まとめ

テキスタイルデザイナーが一日でどのような仕事をしているのか、一つ一つ見ていくと、デザインのほかにもさまざまな仕事をしていることがわかります。
そしてデザインの基となる生地を担当しているテキスタイルデザイナーの役割が大きく、やりがいがあるものだということも見えてきたと思います。
ファッションデザイナーとともに商品を生み出していくテキスタイルデザイナーとして働いていくためにも、まずデザインやファッション関連の知識を得るために、大学や短大、専門学校で学んでみてはいかがでしょうか。

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