色彩検定とは

色彩の表

色彩検定とは、身のまわりで取り扱う「色」に関しての幅広い知識や技能を出題する試験です。

ファッションやデザインの仕事ではもちろん、企画書を見やすくする色使いや家の中のインテリアでの活用など、色にかかわる全ての物事に応用できる知識が身に付きます。

では実際に色彩検定とはどのような内容なのか、試験の詳細をお伝えしていきます。
 

色彩検定の内容

色彩表を見る男性よく比較される「カラーコーディネート検定」は、色がどう人や物事と関わっているか、どう活用するかという内容に焦点が当てられているのに対し、色彩検定の学習では色そのものに関する体系的な知識や理論を学ぶことができます。

色を扱うすべての物事に対して応用が効きやすいため、ファッションや美容分野だけでなく、幅広い業種や事柄で知識を活かせるのも色彩検定のメリットです。

色彩検定には4つの難易度がある

色彩を見比べる女性色彩検定には3級、2級、1級、UC級の4つの難易度があります。難易度は3級から1級にかけてよりプロフェッショナルな知識が必要とされ、難易度も上がります。UC級は2018年の冬から新たに新設された階級で、3〜1級とは別のカテゴリと考えてよいでしょう。

階級別に試験の詳細を見ていきます。

UC級

UC級は、「色彩の多様性に配慮した、誰もが見やすい色使い」が行えるかどうかをはかる試験です。

具体的には、色の認識がしづらい方や加齢によって色の判別がしにくくなる高齢者の方たちにもわかりやすい色使いを行い、より暮らしやすい社会を作るための知識が必要になります。公的機関やインフラ業界、介護職などでも役立つ資格です。

2018年度の受検データでは、合格率が92.0%とかなり高くなっています。新設されたばかりの階級ということもあり、今後難易度が若干高くなる可能性もありますが、公式テキストや問題集での対策で十分合格が狙える難易度です。

試験時間

60分

試験形式

マークシート方式(一部記述式)

試験内容

色が見えるしくみ、ユニバーサルデザイン、色覚多様性、高齢者の見え方など。

合格基準

満点の70%前後。問題の難易度により多少変動。

受験料

6,000円(税込)

3級

3級は、色に関する基礎的な知識や理論を問う内容が出題されます。色の見え方や心理的影響、配色の理論などを学べるため、普段の生活や趣味の中ですぐに活かせる内容です。

2018年の3級合格率は74.9%で、色彩に関しては初心者の方が受検することが多い中で7割を超える合格率と考えると、色に関する知識がない方でも公式テキストや問題集をベースにしっかり対策することで合格も十分狙えます。

試験時間

70分

試験形式

マークシート方式

試験内容

光と色、色の分類と三属性、色彩心理、色彩調和、色彩効果、ファッション、インテリア、など。

合格基準

満点の70%前後。問題の難易度により多少変動。

受験料

7,000円(税込)

2級

2級になると、3級よりも高度な配色の方法について出題されます。ベースとなる3級の知識もかなり含まれているので、アパレルや美容、インテリア業界などすでに色を活用する知識のある方やすばやくスキルアップを狙いたい方は、3級と2級の併願や2級からの受検も視野に入れてよいでしょう。

2018年の合格率は67.4%で、3級よりやはり難易度が高いことが伺えますが、7割弱の方が合格しているので、公式テキストを中心にしっかりと基礎と応用を学んで合格に近づきましょう。

試験時間

80分

試験形式

マークシート方式(一部記述式)

試験内容

照明、色名、表色系、配色技能、配色イメージ、ビジュアルデザイン、ファッション、プロダクト、インテリア、エクステリアなど。

合格基準

満点の70%前後。問題の難易度により多少変動。

受験料

10,000円(税込)

1級

1級は、1次試験の合格者のみが2次試験に挑むことができます。そのため、2回の試験をクリアしなければ1級の合格は認められません。

1次試験は2,3級と同じような4択のマークシート方式で、主に公式テキストからの出題となるため、テキストと問題集の対策をしっかりと行いましょう。

2次試験には「実技試験」が導入されています。実技といっても、試験官と対面で会話をしながら行うものではなく、配色提案の問題で、カラーカードを選び答案用紙に張りつけて回答するといった内容です。2級や3級とは異なる対策が必要となってきます。

1級はそうした実技試験の導入もあるため、2018年の合格率は42.9%と半数を下回ります。色に関する知識を仕事などで実践的に活かしたい方や、色彩講師を目指すプロフェッショナル向けの資格です。

試験時間

1次試験:90分
2次試験:90分

試験形式

1次試験:マークシート方式(一部記述式)
2次試験:記述方式(一部実技)

試験内容

色彩と文化、色彩調和論、色の知覚、ファッションビジネス、プロダクトデザイン、インテリアカラーコディネーション、環境色彩、ユニバーサルデザインなど。

合格基準

満点の70%前後。問題の難易度により多少変動。

受験料

15,000円(税込)

まとめ

色彩検定とは、省庁が公認する「公的資格」のひとつです。幅広く活かせる「色」の知識が身に付くので、ぜひ色彩検定とはどんな内容なのかを理解して、仕事や日常生活に活かせる知識を学び、合格を目指してみてください。

参考URL

https://www.aft.or.jp/feature/index.html

引用URL

https://www.aft.or.jp/guide/index.html#contents

ファッションの資格の種類

この記事を執筆したエスモードなら就職率は約90%以上!

エスモードでは毎年卒業生全員が、デザイナー・パタンナーなどの専門職で就職しています。

デザイナー、パタンナーを育成する総合学科では、各学生を理想のキャリアに導くカリキュラムが組まれています。このカリキュラムの実践を通して、流れの激しいファッション産業界で即戦力として通用する人材を育成することで、他の追随を許さない圧倒的な就職実績を誇っています。ご興味がある方はぜひ下記リンクをご確認くださいませ。

エスモードジャポン 広報部
ESMOD InstagramESMOD twitter https://esmodjapon.co.jp

エスモードは、東京恵比寿にあるファッションの学校です。 フランス・パリで世界初のファッション専門教育機関として1841年に開校。 現在は世界13か国に19校あり、その日本校であるエスモードジャポンの広報を担当しています。 世界のネットワークを生かした情報発信とファッション業界について解説していきます。

エスモードジャポン 広報部
ESMOD InstagramESMOD twitter https://esmodjapon.co.jp

エスモードは、東京恵比寿にあるファッションの学校です。 フランス・パリで世界初のファッション専門教育機関として1841年に開校。 現在は世界13か国に19校あり、その日本校であるエスモードジャポンの広報を担当しています。 世界のネットワークを生かした情報発信とファッション業界について解説していきます。