海外のファッションショー「世界4大コレクション」の魅力。一般人でもランウェイがみれる?
ファッションに興味のある方なら、パリコレクションをはじめ、世界4大コレクションと呼ばれる海外のファッションショーに一度は憧れたことがありますよね。
今回は世界4大コレクションの魅力と、一般の方がランウェイをみる方法についてご紹介します。
目次
世界4大コレクションとは
1週間にわたって開催されるファッションの新作発表会のことを、ファッションウィークといいます。
海外ではファッションウィークという名称が一般的ですが、日本では「パリコレクション」「ミラノコレクション」など、コレクションと呼ばれることが多いです。
世界各国で行われるファッションウィークの中でも、ファッションの中心地であるパリ・ミラノ・ニューヨーク・ロンドンで開催されるものは特に規模が大きく、世界4大コレクションと称されます。
では、各コレクションの特徴を見ていきましょう。
パリコレクション
パリコレクションは、プレタポルテ(高級既製服)のショーの中では世界で最も規模が大きいです。
ファッショントレンドを大きく左右するほどの影響力を持っているため、世界中から多くの業界関係者が集まります。
パリでは、「モデルが衣装を着てランウェイを歩く」「季節ごとに2回ショーを開催する」といった、今では当たり前のファッションウィークのシステムが、1910年にはすでに確立されていました。
規模の大きさや長い歴史から、パリコレクションの圧倒的な権威が感じられます。
ミラノコレクション
ミラノコレクションは、パリコレクションの次に規模の大きいファッションショーです。
斬新な素材やデザイン、豊かな色彩など、デザイナーの大胆さと底抜けの明るさが表れているのがミラノコレクションです。
同時に、素材や着心地にも重視したアダルト志向のファッションショーでもあります。
ミラノコレクションは「女性のプレタポルテ」とも呼ばれ、レディースファッションに大きな影響を与えています。
ニューヨークコレクション
ニューヨークコレクションは、4大コレクションの中で最もリアルクローズに近いファッションショーです。
他のコレクションでは、アーティスティックで前衛的なファッションが多く見られますが、ニューヨークコレクションでは日常で着られるような実用的なファッション(リアルクローズ)が多く発表されます。
そのためニューヨークコレクションには、スポーツやストリートなどのカジュアルなファッションも登場します。
ロンドンコレクション
ロンドンコレクションでは、老舗ブランドが一部参加しているものの、これから活躍が期待される若手ブランドが大半を占めています。
若手発掘に力を入れていて、若手デザイナーへの支援制度も採用しています。
また、若者のストリートファッションに大きく影響を与えるショーでもあり、過去にはモッズやパンクなどのトレンドも生み出しました。
世界4大コレクションの魅力
世界4大コレクションの魅力は、トレンドの最先端を発信しているという点です。
さらに言えば、海外のファッションショーで発表されるトレンドには、世相が反映されているというところに面白さがあると思います。
例えば新型コロナウイルスが流行している中で、「外に出よう、日常を取り戻そう」というメッセージと共にパーティードレスが発表されたり、EU離脱をしたイギリスで、アイデンティティを見直すようなタータンチェックがトレンドになったりといった動きがありました。
このようなトレンドファッションに込められたメッセージを理解すれば、さらにショーを楽しめるようになるでしょう。
日本のファッションショー
世界4大コレクションを紹介してきましたが、ここでは日本で開催されている有名なファッションショーについてご紹介します。
Rakuten Fashion Week TOKYO(東京コレクション)
東京コレクションが始まるきっかけとなったのは1985年4月。日本を代表するデザイナーが集まり「東京プレタポルテ・コレクション」を11日間にわたって開催したのがきっかけです。
ファッションショーの開催からわずか3ヶ月後、山本寛斎、三宅一生、森英恵、川久保玲、松田光弘、山本耀司が集まり、「東京ファッション・デザイナー協議会(CFD)」を結成。そして、現在の東京コレクションを開催するに至りました。
東京ガールズコレクション
東京コレクションとよく間違えられるのが「東京ガールズコレクション」です。若い女性をターゲットにしており、プレタポルテではなく日常で着られるようなリアルクローズのファッションショーを楽しめます。
また、ファッションショーには話題になっているタレントやYouTuberなどがゲスト出演しているのも特徴です。東京コレクションに比べて、一般層向けのエンターテイメント性の高いファッションショーと言えるでしょう。
ファッションショーの斬新な服には意味がある?
ファッションショーで登場する衣装はどれも斬新なデザインが多く、誰が着るのか不思議に思っている方が多いのではないでしょうか?ここでは、「なぜファッションショーは斬新な服が多いのか」についてご紹介します。
ブランドの方向性を示すため
普段では着られないようなデザインを登場させるのには、「ブランドの方向性を示すため」というブランドの思いがあります。
例えば「流行の最先端」というイメージを与えたいなら、「これまで誰も考えなかったようなデザイン性のある衣装にする」というような方向性になり、ファッションショーに映える斬新な衣装が生まれるのです。
また、ステージに映えることから実際にアーティストが購入することもあります。
多くの人にインパクトを与えるため
自社ブランドをより多くの人たちに知ってもらうためには、インパクトを与えなくてはなりません。
ファッションショーで衣装を販売するのが目的ではなく、新しい提案スタイルを知ってもらうために、あえて斬新な衣装にするのです。
ただし、すべてが斬新な衣装だけではなく、約2割は普段でも着られる衣装を登場させているブランドがほとんどです。
海外のファッションショーを見るには
それでも海外のファッションショーを見たい!」という方に向けて、4大コレクションを見る方法をご紹介します。
オンラインで見る
2020年からは新型コロナウイルスの流行により、ほとんどのファッションショーがオンライン開催となりました。
ショーをオンラインで一般公開しているブランドなら、誰でもファッションショーを見られるようになったのです。
またパンデミックに関係なく、ブランドによってはSNSでショーの配信やアーカイブ公開を行なっているところもあります。
気になるのはコロナの収束後もオンライン開催が継続されるかどうかですが、各ファッションウィーク・各ブランドで意見はまちまちのようです。
参考までに、パリコレクション・ミラノコレクション・ニューヨークコレクションの各主催者が発表したコメントの概要をご紹介します。
・パリコレクション
パンデミックによってデジタル化が加速し、より多くのリソースが活用できるようになった。(=デジタル化に肯定的?)
・ミラノコレクション
パンデミックの状況に応じる。収束後はフィジカル(リアル)ショーに戻ることを示唆するコメントも。
・ニューヨークコレクション
各ブランドの意向に任せる。
会場へ行く
こちらはフィジカル(リアル)ショーの場合ですが、ファッションウィーク中、街中のいたるところにブランド独自の会場が設置されます。
実は席に空きがある場合、現地の人やファッションを勉強している学生などを会場に入れてくれることがあるため、会場前には行列ができることもしばしば。
運が良ければ、ショーを観覧できるかもしれません。
また近年では、誰でも観覧できるようオープンな場所でショーを開催するブランドも増えています。
ただし会場の場所は非公開なので、口コミなどを頼りに場所を特定する必要があります。
まとめ
ファッショントレンドの最先端を行く世界4大コレクションは、デジタル化により一般の方でも楽しめるようになりました。
それでも、「業界の関係者として観覧したい」「自分が手がけたファッションをパリコレクションで発表したい」といった目標を持つ方もいるでしょう。
将来、海外のファッションショーに携わりたいなら、グローバルなファッション教育を受けられる学校に通うのがおすすめです。
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