スタイリストの一日とは
テレビや映画、雑誌などで多くの人々をコーディネートしていくスタイリストを目指している人にとって、スタイリストが一日どのように仕事をしているのか、気になっている人も多いのではないでしょうか。
撮影などでスタイリングをすることだけでは、と想像している方もいらっしゃると思いますが、実はそれだけではないのがスタイリストという仕事です。
そこで、今回はスタイリストが一日をどのように仕事しているのか、お話ししたいと思います。
スタイリストの一日の基本
まず、スタイリストの一日は大きく「撮影までの準備」と「撮影当日」の2つに分けることができます。
今回はこの2つの中で行われる作業を細やかに説明していきたいと思います。
撮影までの準備
まず、撮影までの準備の期間です。
打ち合わせ
まず行う作業は打ち合わせです。
クライアントと打ち合わせでアイディアを出し合ったり、確認を取っていきます。
撮影日に失敗しないよう、打ち合わせと確認を何度も行っていきます。
何度も行っていくことで、クライアントとのギャップを少しでも減らし、信頼を得ていくので、大切な作業です。
使用する衣装をリース
打ち合わせの次は、使用する衣装をリースすることです。
アパレルブランドのプレスルームへと足を運び、打ち合わせで決められたスタイリングやテーマに見合った洋服や小物を借りていきます。
借りる商品が伝票にサインを行うと、ブランドからリースできます。
通常は1日約10ブランド以上まわるため、ひとつのブランドにかけることができる時間は約30分~1時間ととても短い時間に行います。
そのため足早にアパレルブランドをまわり、理想とする洋服や小物を見つけていかなければならないため、体力や判断力の速さが問われます。
コーディネートを組む
リース作業の次はコーディネートを組んでいくことです。
集めた洋服や小物でさまざまなバランスを考えながら組み合わせていきます。
雑誌媒体などだったら、コーディネートを組み合わせたあとに、この段階で編集担当のチェックが入ります。
もしやり直しが出たら、コーディネートを組み直し、再度チェックをしてもらいます。
撮影準備
コーディネートを組んだあとは撮影準備を行っていきます。
リースした洋服や小物が汚れないように、準備を進めていく作業ですが、かなり根気のいる作業の一つです。
例を挙げるとすると、靴の底に土などがつかないようにテープを貼ったり、どの組み合わせで組むのかをまとめたりしていくなどの作業があります。
衣装の量が多ければ多いほど時間も要するため、深夜まで作業が続くこともしばしばあります。
そして撮影準備を終えたら、洋服や小物を車、または移動用のバスに積み込んでいきます。
ここまで終えたところで、撮影までの準備がようやく完了です。
撮影当日
そして準備を終えたら、いよいよ撮影当日です。
現場入り
まずは現場入りです。
入りの時間も朝イチから夜中、さらに現場もスタジオ内からバスで移動するような地方などさまざまです。
まず現場入りしたら、車や移動用のバスに入れていた当日撮影で使う洋服や小道具をすべて出しながら、クライアントと最終確認を行っていきます。
撮影本番
そして現場入りをし、クライアントとの最終確認を行ったあとは、いよいよ撮影本番です。
洋服が一番よく見えるように合わせてコーディネートしていきます。
撮影をしてホコリやヨレができてしまったときは、撮影の合間に直していきます。
そして着用し終わった洋服や小物は元のラックへ戻し、次のコーディネートを進めていきます。
さらに、雑誌媒体の場合は待ち時間の間に誌面掲載用にプライスとブランドを記入する値書きの準備を行っていきます。
撮影がひと段落したところで、食事をしながら撮影の様子や、次の撮影の打ち合わせを行い、再び撮影に戻っていきます。
後片付け
すべての撮影を終えたら、最後は後片付けです。
撮影が終わったら一休み、ではなく、撮影のためにリースしていた洋服や小物を、アパレルブランドへと返却する準備を行っていきます。
リースした洋服や小物をそれぞれ元通りにし、アパレルブランドを確認してブランドごとにまとめていきます。
クリーニングやアイロンをかけ、リース前の状態に戻さないと、トラブルのきっかけとなり、アパレルブランドとの信頼を失いかねません。
そのため、リース先ごとにリストでまとめて管理を行いながら、しっかりきれいにしていきます。
そしてアパレルブランドにリースした洋服や小物を返却したのち、撮影当日からのスケジュールが終了です
以上のようにスタイリストの仕事は、コーディネートをするだけではなく、準備段階から後片付けまでをすべてを行うため、多彩な職業であると言えます。
まとめ
スタイリストは、時間と体力に加え、さまざまな人々に気を配り、配慮していくため、スタイリストは多忙を極める職業です。
しかし、それと同時に仕事として多彩で、とてもやりがいのあるものと言えます。
多くの経験が積むことができるスタイリストになるために、まずはファッション関連の大学や短大、専門学校に足を踏み込んでみてはいかがでしょう。
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