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合同展示会TRANOI TOKYO CEO・ボリスと衣装デザイナーマリリン・フィトゥシがいま学生に伝えたいこととは
9月2日、エスモード・東京校でのトークショーに
トラノイCEOのボリス・プロヴォスト氏と、衣装デザイナーのマリリン・フィトゥシ氏が登場。
ファッション業界の裏側を深掘りする貴重なひとときが繰り広げられました。
登壇者のプロフィール
ボリス・プロヴォスト(Boris Provost)氏(写真左)
歴史あるファッションの合同展示会「Tranoï(トラノイ)」のCEO。
9月4日と5日の二日間、東京・渋谷で「TRANOÏ TOKYO (トラノイ・トーキョー)」を開催。
マリリン・フィトゥシ(Marylin Fitoussi)氏(写真右)
衣装デザイナー。「エミリー、パリへ行く(Emily in Paris)」のスタイリングに携わり、
シーズン3以降は同作のメインスタイリストを担当。
今年のトラノイではミューズを務め、彼女の作品は会場に展示される。
Tranoï(トラノイ)とは
トラノイは、年2回パリを中心に開催されるファッション界の一大イベント。
参加者の90%が海外から集まり、新進気鋭のブランドとベテランが交錯する、
世界中のファッションバイヤー必見の展示会です。
東京で開催する今回は、日本やその他アジアのブランドが多くを占めます。
ボリス氏は、「150ブランドをセレクト、うち半分が日本、25%がアジアのブランド」と解説。
会場では、メンズ・レディースのプレタボルテ衣服、アクセサリー、ライフスタイルを組み合わせた、
包括的で一貫性のある提案を見ることができます。
マリリン氏の仕事観
この日のマリリン氏は、ピンクとネイビーがリップからドレス、指先のネイルまで見事に調和し、
その完璧で唯一無二なスタイリングにうっとりさせられました。
ちなみにこちらのドレスは、日本のブランド「divka」で買ったそう。
「スタイリストとはどんな仕事?」という問いかけに対し、
「私は(本業が)スタイリストではないので、衣装デザイナーの視点から考えると、
服で自分のストーリーを作るのがデザイナー、スタイリストはその服がなくては成立しない仕事だ。」
と答えたマリリン氏。
彼女の謙虚さや、デザイナーを目指す学生たちへの敬意がよく伝わってくる場面でした。
また、ファッションとは「(制作の)出来上がりにとても時間がかかるもの」と表現。
ビジョンを早く達成させたい人にはきっと向かず、長い間追い続けられる人にしか向かないだろうと語っていました。
「エミリー、パリへ行く」の裏側
会場にいた学生の中には「エミリー、パリへ行く」のファンも多く、客席の注目が一際高まる場面でした。
しかし、今では世界中で人気を集める同作ですが、ファーストシーズンは賛否両論だったそう。
「当時の私は55歳で、経験も多くあった。だから、批判や傷つく言葉は『見て見ぬふり』ができた。」
そう振り返るマリリン氏。
「仕事の上で強くなるには、周囲の声を気にしていてはいけない!否定的な声が気になっても、
自分のビジョンさえはっきりしていれば、その努力はきっと成功に繋がります。」と力強く語っていました。
Q&Aコーナー
今回のトークショーでは、リアルタイムで学生からの質問を受け付けました。
その一部をQ&A形式でご紹介します。
Q. 仕事辞めたいと思ったことは?
A. マリリン氏「Everyday!(笑)いろんな性格の人との仕事や予算の管理などはとても大変。
正直、セフォラ(コスメショップ)で働きたい、なんて思ったことも。
でも、報われることももちろんある。
ディレクターらの理想を再現できた時、人に自分の想いが伝わり通じ合った時には、
その苦労を忘れられる喜びがある。」
Q. 「辞めたい」気持ちのリカバリー方法は?
A. マリリン氏「時間と共に忘れられる。時間が経てば良い思い出だし、経験になる。」
Q. 「エミリー、パリへ行く」のスタイリングのインスピレーション源は?
A. マリリン氏「自分の好みを多く反映させた。『Sex and the City』やラブコメディなどの影響が大きい。
そのため、派手すぎてパリらしくないとの批判もあったが、『好きなものを着ていい』というフリーダムのメッセージを汲み取ってもらえるようになった。」
Q. パリでのトラノイでは日本ブランドのバイヤーはどれくらいいる?
A. ボリス氏「フランス、イタリア、日本の順で多い。とても多いと言うこと。
今回の開催に至ったのも、リクエストがあったから。
パリのバイヤーは、日本のものを気にいる人がとても多い。」
Q. 服飾学生へのアドバイスはある?
A. お二人「コネクションがとても大事!
私たちも去年のトラノイで知り合い、パッションが合ったことでこの場に至った。
身を結ぶには時間を要するが、その時は必ず来ると思って機会を大事にして。」
終わりに
「数年後に皆さんの服を着られるのを楽しみにしています。」という言葉でトークショーは締め括られました。
ファッション業界の最前で活躍するお二人からの激励に、胸が熱くなりました!
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ライターのプロフィール
Wako
ESMOD TOKYOでインターンをする大学4年生。
ファッション系学生団体「Keio Fashion Creator」を通じ、2年間エスモードで服作りを学びました。
エスモードの魅力は、「絶妙な規模感」にあると感じています。