マーチャンダイザーになるには
アパレル業界において、各社が販売戦略を立てる上で欠かせない存在になっているのがマーチャンダイザーです。
商品の考案や流通で良い結果を出すためには、マーチャンダイザーの腕がとても重要なのです。
今回はそんなマーチャンダイザーという仕事について、なるための方法や仕事内容などに触れながら詳しく解説していきます。
マーチャンダイザーになるための方法
マーチャンダイザーになるためには、実は様々なルートがあります。アパレルメーカーの販促関連の部署や、アパレルショップ、百貨店の商品開発の部署などに配属されることで、マーチャンダイザーとしてのキャリアをスタートさせるというパターンが多いようです。
ただし新卒でそれらの企業に入社する場合、専門職での採用よりも総合職での一括採用が多く、そこから適性によって各部署に配属されるというのが一般的になっています。
就職にあたっては、大学や専門学校などでマーケティングや流通、経営、商学などについて学んでおくと有利になるでしょう。特にファッション系の専門学校などで、ファッション業界に特化した学習をしておくとより役立つかもしれません。
マーチャンダイザーの仕事
仕事内容
マーチャンダイザーは、アパレルメーカーやショップ、百貨店などにおいて商品開発や販売計画、予算管理など、商品のマーケティングや流通のトータル計画を立案、管理する仕事をしています。
「マーチャンダイジング」には「商品の合理的な流通管理」という意味があり、そこからこの名前がついています。
例えばアパレルメーカーに勤めるマーチャンダイザーの場合、市場調査によって売り上げの動向を分析し、それをもとに商品開発の計画を立て、その後の販促活動なども行なっています。その他、場合によっては商品の仕入れといったバイヤーのような仕事に携わることもあれば、広告制作や販促イベントの企画・開催などに携わることもあります。
勤務状況
マーチャンダイザーの勤務時間は、9~10時始業、18~19時退勤というような形になっており、一般的な会社員と変わりません。夜勤は基本的にはなく、ファッション業界の中では比較的規則正しい働き方ができる職種となっています。
ただし、商品の仕入れなどのために海外へ赴いたり、ショップを回ったりすることもあり、外出や出張が多いという一面もあります。
収入
マーチャンダイザーの平均年収は、およそ400万~600万円とされています。これは、同じファッション業界の他職種と比べても高い水準になっています。
しかしこれには理由があり、そもそもマーチャンダイザーという職種に、業界に入ったばかりの新人が就くということが基本的にないのです。マーチャンダイザーになるには、営業職や販売職などである程度経験を積む必要があります。そのため、マーチャンダイザーとして仕事をしている人の年収を見ると、全体的に高めの水準になっています。
マーチャンダイザーに必要なスキル
マーチャンダイザーは企業やメーカーの流通の責任者です。判断に誤りがあった場合には会社が大きな損害を被ることも考えられます。
そのため、流行を敏感に感じ取る感覚や、企画から販売、流通までを網羅できる経営能力が必要でしょう。
また、ショップなどでの販売員としての経験も活かすことができます。ショップ店員を経験している人であれば、商品の売れ行きの傾向やお客様の実際の反応などを肌で感じているはずです。現場でしかわからないお客様のニーズなどもあるため、少しでもショップ店員の経験がある人はそれを活かすことができるでしょう。
マーチャンダイザーに関する資格
マーチャンダイザーになるために必ず必要な資格というのは存在しません。
しかしマーチャンダイザーの就職や仕事に役立てられる資格というものがあるため、ご紹介します。
ファッションビジネス能力検定試験
ファッション業界で働く上で必要なビジネスや造形の知識が問われる試験です。
マーチャンダイザーにはファッションにおける企画・製作・流通などの知識が求められるため、特に仕事に活かせる資格でしょう。
販売士
販売員からのキャリアアップでマーチャンダイザーになる人もいます。
この資格は販売員としてのスキルはもちろん、仕入れやマーケティングに関する知識も認定されるものなので取得するメリットは大きいでしょう。
ビジネス能力検定
ビジネスにおけるマナーやスキルなど、社会人全般に必要な能力を認定する資格です。
マーチャンダイザーの仕事では、社外での商談や取引の機会も多いです。基本的なビジネスの知識は身につけておいて損はありません。
まとめ
マーチャンダイザーは、クリエイターが製作した商品を販売、流通させるために欠かせない職業です。
ファッションをビジネスにするプロであり、ファッションとビジネスにおいて幅広い知識と経験が必要な仕事なのです。
重要な仕事なため下積みが多くなることもありますが、ファッションとビジネスのどちらにも興味のあるという人にとっては、特にやりがいのある職業なのではないでしょうか。
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