ファッション業界における「クリエイティヴディレクター」とは?
近年ファッション業界でよく耳にする「クリエイティヴディレクター」という役職。これまでは「デザイナー」と名乗るケースが多く見られましたが、どのような違いがあるのでしょうか?
今回は、ファッション業界におけるクリエイティヴディレクターについて解説していきます。実際の仕事内容や、デザイナーやパタンナーとの違い、クリエイティヴディレクターを目指す方法などについてもまとめました。
目次
ファッション業界のクリエイティヴディレクターとは
ファッション業界でのクリエイティヴディレクターとは、ファッションデザインの現場でディレクターとしてチームをまとめたり指示を出したりする役割のこと。
”クリエイティヴ”という言葉が指す範囲は広く、デザインはもちろん、企画や運営、クライアントのやりとり、ブランドのビジネスに関わる部分のディレクションも行います。
これまでは洋服のデザインにのみに集中するのがクリエイティヴディレクターのメインの役割でしたが、ここ5年ほどで時代の移り変わりと共に、クリエイティヴディレクターが手掛ける範囲が広がりました。
クリエイティヴディレクターは「ブランドの顔」とも言える存在。内部のデザイナーやクリエイターをクリエイティヴディレクターとして起用する場合もありますが、もともと影響力のある人を採用し、ブランドの注目を集めるケースも少なくありません。
クリエイティヴディレクターのお仕事
クリエイティヴディレクターの具体的な仕事内容は、
- デザインの制作
- ブランディング戦略の立案
- 広告の指揮進行
- その他販促活動の戦略立案
- クライアントとのやりとり
などです。前述したように、クリエイティヴディレクターの仕事は多岐に渡ります。
デザイナーとしてのセンスはもちろん、ブランドを盛り上げていくためのビジネススキルや考え方にも長けている必要があるでしょう。
デザイナーやパタンナーとの違いは?
クリエイティヴディレクターの、デザイナー、パタンナーとの大きな違いは、業務の内容にあります。
クリエイティヴディレクターが、ブランディング、デザイン、、マーケティング戦略などを統括する責任者であるのに対し、デザイナーやパタンナーは、クリエイティヴディレクターが示した方針に沿ってデザインをしたり、型紙を起こしたりします。
全体に対して方向性を示すのがクリエイティヴディレクター、その方向性に合わせてプロダクトを作っていくのがデザイナーやパタンナーです。
ブランドで活躍するクリエイティヴディレクターの例
現在も世界中で有名なファッションブランドで、実際に活躍しているクリエイティヴディレクターを紹介します。
今回紹介するのは、
- GUCCI(グッチ)のSabato De Sarno(サバト・デ・サルノ)
- GIVENCHY(ジバンシィ)のMatthew Williams(マシュー・ウィリアムズ)
- LOEWE(ロエベ)のJonathan Anderson(ジョナサン・アンダーソン)
の3人です。
GUCCI(グッチ):Sabato De Sarno(サバト・デ・サルノ)
2023年1月末に、グッチの新たなクリエイティヴディレクターとなることが発表されたイタリア人のサバト・デ・サルノ。同年9月のミラノ・ウィメンズ・ファッションウィークがデビューショーになることが予定されています。
2005年にPRADA(プラダ)でキャリアをスタートしてからDOLCE&GABBANA(ドルチェ&ガッバーナ)を経て、2009年にVALENTINO(ヴァレンティノ)に入社してからは昇進を重ねてファッションディレクターを努めました。
GIVENCHY(ジバンシィ):Matthew Williams(マシュー・ウィリアムズ)
2020年6月16日からジバンシィのクリエイティヴディレクターとして活躍している、アメリカ人のマシュー・ウィリアムズ。メンズ、ウィメンズ両方のクリエイティヴ責任者となっています。同年10月にパリで行われたコレクションがファーストコレクションとなりました。
ロサンゼルスにあるブティック「Maxfield」からキャリアをスタートし、アシスタントデザイナーとして下積みを重ねてスキルを身につけました。その後Lady Gaga(レディー・ガガ)やKanye West(カニエ・ウェスト)との仕事をきっかけに才能を開花。
2015年には自身のブランド”ALYX(アリクス)”を設立し、さまざまなブランドとのコラボも積極的に行なっています。
LOEWE(ロエベ):Jonathan Anderson(ジョナサン・アンダーソン)
2013年からロエベのクリエイティヴディレクターとして活躍している、イギリス人のジョナサン・アンダーソン。2018年からは、同ブランドの取締役にも任命されています。
ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションでメンズウェアデザインを学んだのち、自身の名前をブランド名にした”JW ANDERSON(ジェイダブリューアンダーソン)”を2008年に立ち上げ、翌年ロンドンの秋冬コレクションで一躍注目を集めました。
クリエイティヴディレクターになるためにはどうしたらいい?
有名ファッションブランドのクリエイティヴディレクターになるには、まずファッションに関する専門知識を身につける必要があります。日頃から流行に対するアンテナを立てて店舗に足を運んだり、雑誌で情報収集したりするのは基本中の基本。
そして、クリエイティヴディレクターになるにはファッションに関する知識とスキルが必須になってきます。専門性の高い知識やスキルを堅実に身につけるならば、ファションやアパレルの領域を専門に取り扱っている学校に通うのがやはりよいでしょう。
その後はファッション業界に就職する、ブランドを立ち上げるなどして、自身のキャリアを積み上げていきましょう。自分がどのような仕事を望んでいるか、将来はどんなブランドでクリエイティヴディレクターになりたいかなど、ビジョンを明確にすることが大切です。
また、ファッション業界では人脈もとても重要。共通の知り合いや上司を通じて、自分が将来目指す界隈に近い人を紹介してもらうなど、新しい出会いは積極的に求めていきましょう。スキルが認められれば仕事を紹介してもらうことができ、クリエイティヴディレクターに近づいていけるでしょう。
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